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東大卒プロ投資家、株式会社サクセスワイズ代表取締役社長村田美夏さんインタビュー

「突出した人材」になるために、自分が一歩ズレてみる。

記事作成: 田中嘉   記事編集: 田中嘉 | Innovation |2013.02.13

東京大学経済学部在籍時から、「株」のスペシャリストだった村田さん。NTT docomo 株式上場の際、20代にして、15もの株を日興證券から手に入れる。その額なんと、6千万円。一般人であれば、この大きなやりとりは難しいだろう。しかし、彼女がひとたび「次はこの株があたるから支援して欲しい」というと、その信頼性と頭の良さに、みなが手を貸すという。大学卒業後は銀行員として7年間働き、今は事業を立ち上げた頭脳明晰な彼女は、「突出することの大切さ」を強調する。しかし、どうしたら「突出した人間」になれるのか。一見難しそうだが、実は「いま」しかできないことがあるようだ。

株式会社サクセスワイズ代表取締役社長

村田 美夏(むらた みか)

1993年東京大学経済学部をトップで卒業後、大手邦銀に入社。本店・国際与信担当した後、法人営業やマーケットを担当。銀行に7年勤務後、金融トレーダー兼エンジェル投資家として、海外や日本の複数の企業支援を10年行う。2010年に、現在代表を務めるサクセスワイズを設立し、代表取締役に就任。農業・飲食・健康に関連する事業者さまの販促PRサイト「健康安心なび」などを運営している。2011年、国連の諮問機関BPW(Business and Professional Women)東京クラブ会長就任。講演多数。 HP:http://ssys.co.jp/

学生インタビュアー

田中 嘉(たなか よしみ)

日本インタビュアー協会認定インタビュアー。
1991年東京生まれ。小学1年生から日本伝統芸能「能」を始め、6年間学び宝生流仕舞課程修了。将棋初段などを取得。高校時代に、オーストラリア、イギリスケンブリッジ、ブライトンなど3度留学。高校3年時には、小学生などにコミュニケーション教育活動を行うKEAOSを設立。その後慶応義塾大学環境情報学部に入学。60以上のインタビュー経験をもつ学生インタビュアー。
@Josh_yoshimi
HP:http://yoshimi1230.wordpress.com/

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 これからの時代、「突出した人間」になることが必須!

村田「“日曜日の朝”という家で寝ていたい時間に、わざわざ話を聞きにきてくれてありがとうございます。私は、ちょっと強い口調でものを言うかもしれないけれど、わかりやすく伝えるためなので、ご了承くださいね(笑)」

田中 「わかりました。よろしくおねがいします。」

田中「今日は、これからの時代に必要な力とは何か、お聞きしようと思っています。東大経済学部をトップで卒業し、銀行で働くという、まさに「エリートコース」を歩んでこられた村田さんだと思うのですが、これからの時代にはどのような力が必要だと思いますか?」

村田「そうですね。<何かの分野で突出する力>だと、私は思います。」

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田中 「突出する力、ですか。具体的にどのような力ですか?」

村田「突出する力とは、自分が一番得意とする職業分野かつ、人がやってほしいなと思うニーズがあるところにつっこんでいくということです。」

<ポイント>

突出する力とは 「1.自分が得意とする分野 2.人のニーズがあるところ の共通の場所につっこんでいく」力である。

なるほど。当たり前だが、人から必要とされない分野で突出しても意味がない。トモノカイが策定する次世代に必要な人材「gi人材(グローバル・イノベーション)」にも含まれるように、「自分を知る」ことを行った後に、人のニーズを感知する。その上で突出することが大事なのだろう。

田中 「ちなみに、村田さんの突出したところというのは、株ですよね。」

村田「そうですね。金融・投資、特に株です。株ができるというのは、経済を「よむ」ことができるということなのですが、なぜ、経済に強くなったのかというと、親戚に、実業家や大企業の財務部がいたからなんです。例えば、祖母の弟は、東京証券取引所の上の方の立場でした。彼も投資が得意だったんですよね。だから、私も自然と経済に興味をもっていました。その影響もあり、東京大学の経済学部に入ったんです。」

田中 「小さい頃から、すでに周りに優秀な方々がいると、良い刺激を受けるんでしょうね。」

村田「いろいろな人を見てきましたが、金融・投資に関して、親戚は尊敬できますね。特に、高校時代のできごとは印象に残っています。日立製作所で働いていて、公認会計士の資格をもつおじがいるのですが、その株能力には相当驚きました。ある時、おじの奥さんが「冷蔵庫が欲しい」って言ったんですね。その時おじは、手持ちの現金で冷蔵庫を買うことをしませんでした。何をしたのかというと、その手持ちのお金を使って投資をしたんです。そして、得たお金で冷蔵庫と掃除機を買った(笑)」

田中 「すごいですね。というか、かっこいいですね(笑)」

 

ところで、なぜ「突出する力」が大切なのか?

田中「なぜ、突出する力がそこまで大事だと考えるのでしょうか。」

村田「それには2つ理由があります。第一に、何かに突出すると、「良い循環」にのることができるからです。突出したことをすると、ありがたいことに、そこに共感した人がお金をだしてくれるんです。少し嫌な言い方かもしれませんが、やはりお金を持っている人には、優秀な人が集まってきやすい。そうすると、「質の高い情報」もたくさん集まってくる。するとさらに、自分の事業を発展させることができますよね。

第二に、「そもそも」の話です。そもそも、みんな平等に頑張ってみんな同じ給料をもらうのはナンセンスじゃあないですか。1万人に一人の才能ある人が凄く頑張って、周りの人を支えれば良い、というのが私の考え方です。」

田中「前者について、納得です。後者についてですが、そういわれると、「自分が突出した何かになるために努力をすること」は、結果的に、人のためになっているかもしれませんね。「誰かを救いたい!」とか「社会に貢献したい!」という想いより先に、自分が突出した何かになるために努力をする。そうして事業を成功させ、結果としてお金が自分のところにくれば、それは即ち、自分が事業を通して提供した価値を欲しい人が、対価としてお金を払ってくれているということですから。」

村田「そうなんです。とにかく、周りを気にしすぎずに上にいく、ということに集中した方が良いんですよ。」

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突出するためには、レイヤーの高い人たちにとって「必要な人間」になれ。

田中「突出する力とは、〈自分が一番得意な分野〉で、かつ、〈人のニーズがあるところ〉に、つっこんでいくこととお聞きしました。ただ、得意な分野をみつけたり、そもそも人のニーズをみつけることって、結構難しいことだと思うんですよ。そのためにはどうすれば良いのでしょうか。」

村田「まず、得意な分野をみつけるには、これはいろんな人が言うことですが、「自分を知る」こと、そして、「世界にある選択肢を知る」ことも大事です。これは、トモノカイのgi人材にもありますね。でも、私がもっと大事だと思うのは、「直感力」なんです。」

田中 「直感力、ですか」

村田「はい。直感力は、人のニーズを感覚的に感じるときも、同様に必要となる力です。」

田中 「どうすれば直感力を身につけることができるのでしょうか。」

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村田「やはり、感覚が鋭敏な人とお仕事をしたり、仲良くしたりすることですね。優秀なビジネスマンって、ものごとを捉える感覚、時代の流れをよむ感覚がまるで違いますから。」

田中 「ただ、一般的な学生などは、なかなかそういったレイヤーの高い人たちの中に入ることは難しいと思うんです。そのような場合、どうしたらよいのでしょうか。」

村田「そのためには、その人たちが何を望んでいるかということを洞察して、「私、これができるのでやります!」って名乗りをあげて、お手伝いすることが大事なのではないでしょうか。例えばインターンをしているのだったら、社長さんが自分にもとめていることや、口にはださないけど、実はやってほしいことを率先してやる、とか。つまり、レイヤーの高い人たちにとって「必要な人間になる」ことが、まずはレイヤーの高い人間になるための一歩なんです。」

<ポイント>

突出した人になるためには、直感力を磨け。そのためには、感覚のするどい人とお仕事等をするために、必要とされる人材になれ。

 

「突出する」分野をみつけるコツは、瞬発力と、ズレにある。

突出した人間になる為には、レイヤーの高い人たちにとって必要とされる人間となる。そうして一緒にいる中で、ものごと全般に対する感覚を磨く。磨いた感覚を武器に、自分が得意とする分野や人のニーズを感じるのだ。すると、だんだんと突出した人に近づいてくる。では、自分が得意とする分野において、ライバルがたくさんいたらどうすれば良いのだろうか。そんな疑問をぶつけてみた。

田中「多様な人が、各分野で突出した「何か」をするとします。そのときに世界を上から眺めると、結果的に「分業」がなされているということになりますよね。そして各々が頑張ることで、それぞれみんなに感謝されれば、世界中の人が価値を発揮できる。しかし、自分がみつけた分野に、あまりにも多くの人がいる時もあります。弁護士や公務員など、そうですよね。それでも突出した人材になりたい場合は、どうすれば良いのでしょうか。」

村田「もし自分がやりたいフィールドにあふれるほどの人がいたら、スッと自分が「ズレる」ということがコツかもしれません。車の運転をするとき、混んでないレーンに移動するのと同じですね。例えば、弁護士になろうとおもって司法試験に落ち続けて何年という人もいますが、もちろんそれはすばらしいことですけど、こだわりすぎる必要はないと思うんです。勉強しすぎて欝になるくらいだったら、パッと心を軽くもって、違う分野へと切り替えた方がいい。切り替えた先でどこにいくかという「感覚」さえ間違わなければ、案外そこでも能力を発揮できたりするものですよ。」

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田中「臨機応変に、心を軽くもって、自分がズレるということですね。その「見切りの早さ」というのは、いわば「瞬発力」ですよね。」

村田「そう、瞬発力!」

田中「gi人材の中にも「決断力」はありますが、早く見切りをつけるような「瞬発力」というのはないので、検討しておきます。ところで、瞬発力を発揮する為には、日頃どういうことが必要だとおもいますか?」

村田「最新のデマでない情報を手に入れ、感覚を鋭敏にしてすることだと思います。なぜなら、最新の正しい情報を得ていると、何か自分にチャンスがきたりした時、即座に反応できるからです。そして、情報を得る良い方法としては、優秀な人に、「本当の情報ってどう得たら良いのですか?」って、ストレートに質問しちゃうことですね。みなさんなら、学生の特権を利用して、優秀な人に会う機会って在ると思いますから良いですね。仮に、会いたい人がいない場合は、暫定一ヶ月の「チャレンジ」をしてみてはいかがでしょう。「今月一ヶ月はこの人を尊敬してみよう月間」をつくる(笑)。そして、実際に足を運んで会いにいくのが大事ですね。二十代の優秀でワールドワイドな方に会うと、刺激を受けますよ!」

<ポイント>

「自分が得意とする分野」にライバルがたくさんいたら、自分が一歩ズレればよい。

編集後記

浴衣の袖から甘い香りただよう夏の風物詩、隅田川花火大会。彼氏彼女がいる人は、どこで観ようかと「夜のふたり」を想像し、そうでない人は、誰と観ようか、チラチラと心が痛い夏。毎年90万人以上のひと、ひと、ひとが、隅田川近辺に集まってくるその時期になると、切実な問題は「場所取り」である。穴場情報を尋ね合うその姿をみつけるたびに「穴場を教えたら、穴場じゃなくなるだろう」と余計な心配をする僕に、先輩が驚きの「穴場」を教えてくれた。「千駄ヶ谷駅のホームの端っこは、誰もいないし、誰にも邪魔されないんだ…」なるほど。花火の近くに行こうとする人が多いのだから、ちょっと引いてみれば良い。ズレるとはこういうことか。いや、違うか。

 

(記事作成:田中嘉   記事編集: 田中嘉 )

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