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世界で活躍できる日本人を輩出するにはどうすれば良いか?

記事作成: 茂田井 佳菜   記事編集: 田中嘉 | Global |2014.01.15

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海外の日系人はよく、「バケツの中のカニ」に例えられるそうです。バケツの中に何匹かカニを入れておくと、どのカニも必死に逃げ出そうとします。しかし、1匹のカニがもう少しで脱出しそうになると、他のカニが下から引っ張って出られないようにするのです。そして結局、どのカニも出られないままになってしまいます。

この例のように、「成功しそうな人、出世しそうな人を見つけると引きずり降ろす」という傾向は、海外の日系人に限らず日本人全体に蔓延しているのではないでしょうか。

今回の記事では、5ヶ月前からアメリカ・カリフォルニア州に留学している筆者が海外生活を通して感じた、「日本人の嫉妬のカルチャー」の問題点について、「世界で活躍できる日本人を輩出するにはどうすればよいか」という観点からまとめていきたいと思います。

「能ある鷹は爪を隠す」は本当?

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日本人は目立たないこと、みんなと同じでいることをよしとする傾向がある、と一般的に言われていますよね。私もアメリカに留学して、まさにその通りだなと感じています。

今学期は留学生用の英語の授業を取っていて、クラスメイトには日本人、中国人、韓国人、サウジアラビア人、スペイン人などがいるのですが、他国の留学生は、先生に質問されるとどんどん積極的に発言したり、自分から先生に質問したりするのに対して、日本人留学生はいつも静かで指名されるまではほとんど発言しません。

しかし私がもっと驚いたのは、クラスの積極的な雰囲気に刺激を受けて、私も沢山発言していたところ、他の日本人留学生から露骨な嫉妬を受けたことです。

他にも、「クラスのあの人はよく手を挙げていて自己主張が激しいよね~」といった会話を、他のクラスの日本人留学生たちが話しているのも聞きました。

では、授業中は目立たないように自分の意見を発表しないのが果たしてよいことなのでしょうか。せっかくの授業なのですから、意見を求められる場面では積極的に発言した方が、自分にとっても他の生徒にとっても学びが深まるのではないでしょうか。

海外では、優秀な人は尊敬される

日本人は足を引っ張り合う傾向がありますが、それに比べて海外の人は「優秀な人を尊敬する」「成功者を祝福する」という習慣があるように思います。 例えば、授業中のプレゼンテーションが上手だった人には「あなたのプレゼンは良かったよ。」と直接本人に伝えたり、大学側も、プレゼンテーションが上手だった人や、良い作文を書いた人を表彰する機会を設けたりするなど、「良いところはどんどん認めよう」という取り組みに積極的です。「特定の人だけ目立つのは不公平だから」という日本的な考えとは逆ですよね。

少しでもできることは「できる!」とアピールするアメリカ人

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また、自分の考えを表現しなければ「あの人は何を考えているのかよくわからない」と信頼されなかったり、能力があっても気づいてもらえなかったりする、というのは海外(特にアメリカ)で生活した日本人からよく聞く話ですよね。

安藤優子アナウンサーが自身の著書『あの娘は英語がしゃべれない!』で語っているように、アメリカでは少しでもできることは”I can!”とアピールしなければ埋もれてしまいます。ちなみに私の周りには、3ヶ月しかプレイしたことがなくても、留学生たちのためにテニススクールを開校してくれた学生がいました(笑)

「祝福」がキーワード

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もちろんアメリカ人やその他の外国人が全く嫉妬しないということではありません。実際、ウォールストリートで働くエリート達に嫉妬しているアメリカ人は山ほどいます。

しかし、それでも日本人の集団的嫉妬の方が、優秀な人材を育てていくための大きな障害になっているのではないでしょうか。世界的に見て、日本は教育水準も高く、努力すれば多くの人が成功を収めることができる環境が整っています。潜在的にはもっと沢山の大物が眠っているように感じます。

では、こうした「眠れる成功者」を目覚めさせ、多くの人が日本や世界で活躍するためにはどうすればいいでしょうか。

1つのキーワードは「祝福」だと私は考えます。以前読んだ本で、「嫉妬をする相手は、実は自分の理想像なのだ」ということが書いてありました。嫉妬をするということは、本当は自分がその人に成り代わりたかったのだ、と述べられていて、なるほどと思いました。

また、他人の成功を嫉妬すると相手の良いところを正当に評価できなくなってしまいますが、祝福すればその人の長所を素直に学ぶことができます。学校の表彰システムは変えられなくても、一人ひとりが成功している人を祝福しようという気持ちを持って、できることから行動に移していくことが大事なのではないでしょうか。最初は恥ずかしくて「おめでとう」なんて言えなくても、心の中で「すごいね」と思うだけでも大きな違いを生むと強く思います。

成功しそうなカニをハサミで引きずり降ろすのではなく、お互いが協力しあってバケツから出たカニが次のカニを助ける、という祝福のカルチャーが日本に根付くことを祈る次第です。

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(記事作成:茂田井 佳菜   記事編集: 田中嘉 )

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