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学生のうちにビジネスセンスを磨こう~肉まんを手に取らせる、コンビニのマーケティング術~

記事作成: 吉田 圭佑   記事編集: 和田有紀子 | Innovation |2014.03.19

コンビニエンスストアに行くと必ずレジの横に置いてある中華まん。スタンダードなものだと肉まんやあんまん、ピザまんなどがありますね。最近ではキャラクターを模したものや、200円近くもする高級な中華まんも販売されています。

ところで、あなたがコンビニへ買い物に行ったとき、もともと買うつもりはなかったのについつい肉まんを買ってしまったという体験をしたことはありませんか?

外が寒かったから、小腹が空いていたから、ぱっと目についたから…

実は、コンビニエンスストアにおける売り上げの7割はこの「衝動買い」によるものなのだそう。

お客さんが何を求めているのかをとことん考え尽くした結果がこの数字なのかもしれませんね。今回は、コンビニエンスストアの「衝動買い」戦略から学べることについて紹介したいと思います。

 

歩けば歩くほどモノを買ってしまう? 

先ほどコンビニエンスストアの売り上げの7割が「衝動買い」によるものだと紹介しましたが、お客さんのほとんどは、当然何か欲しいものがあってお店に足を運びます。お客さんがお店に入る前に最初から買おうと決めている商品は、ほとんどがパンやおにぎりといった主食、お酒、お菓子類です。

これらの商品がお店のどのあたりに置かれているか思い出してみてください。店舗や会社によって若干異なりますが、だいたいお店の奥の方に置かれていませんか?実を言うと、人がどれだけの買い物をするかは、お店の中を歩く距離と滞在時間に比例するというデータが出ています。

つまり、お店の中を歩く距離と滞在時間が多ければ多いほど、お客さんが目にする情報量が増え、「衝動買い」を生み出す機会を増やすのです。店舗の敷地が広くなく、およそ3~5分で買い物を済ませてしまう人がほとんどであるコンビニエンスストアでは、いかにお店の中を多く歩いてもらうかが勝負になります。このため、お客さんが最初から目的にしていることが多い商品は、お店の奥の方に置かれるのです。

売れなくてもいい!?「パンダ商品」

肉まん3

コンビニエンスストアの商品には、おにぎり一つをとっても多くの種類があり、シーチキンマヨネーズなどのメジャーなものから、季節性のある限定商品までたくさんあります。中には「本当にこれ売れるの?」と思うような奇抜な商品が置いてあることも…

メジャーな商品だけを並べておけば効率がいいのに、と私は思ったことがありました。しかし、平均敷地面積が100㎡ほどしかないコンビニエンスストアの店舗に、あえて奇抜な商品を置くのにはちゃんとした理由があるのです。奇抜な商品には人の目を引く力があります。お客さんの予想を超えた商品が置いてあることによって、そのまま通りすぎてしまうことなく商品棚に目を向けてもらえるので、お客さんが目にする情報量を増やすことができます。

もちろん、奇抜な商品が全く売れないのは困ります。奇抜な商品のもう一つの役割は、固定客を飽きさせないことにあります。いくらおいしい商品であっても、いつも同じものを食べ続けていれば飽きがきてしまいます。そこでお客さんの目先を変えるために奇抜な商品を置き、手にとってもらおうとするのです。

手軽に食べられるものはレジの近くに 

肉まん2

目的のものを手に取り、会計をしようとレジに向かうと中華まんやフライドポテトなどの入ったショーケースが目に入ってきます。最近ではショーケースの中身もバリエーションが増え、焼き鳥やアップルパイを見かけることもありますね。

中華まんやフライドポテトなど、レジ横のショーケースに入った食べ物を総称してファストフードと呼ぶのですが、これらのファストフードは「衝動買い」が最も多い商品だと言われています。私たちがついつい手を伸ばしてしまうのはなぜなのでしょうか。

ファストフードはレジの近くに置かれ、会計時に食べたいファストフードを注文するのが一般的です。つまり、もともとファストフードを買うつもりのなかったお客さんは、レジを打っている一瞬の間に買うか買わないかの判断を迫られることになります。

また、レジはたいてい入り口の近くに設置されているので、レジを待っている間に買い物を終えた後の行動に頭がいきます。仕事に向かっている途中であれば、小腹が空いてしまっては作業がはかどりませんし、冬であれば、冷たい風のなかに出なければなりません。そんなことを想像したとき、ふと横にあるファストフードの存在に気づくのです。

ほとんどのファストフードは持ち帰りに適さず、その場で食べることを想定して作られています。温かいものや小腹を満たすものがほしいとき、手軽に食べられるものがそばにあったら、手がついつい伸びてしまうのも無理はありませんね

“ターゲット”を知る

肉まん4

コンビニエンスストアの売り上げを大きく支える「衝動買い」は、お客さんの行動の特徴を知ることによって生み出されています。コンビニエンスストアにとってのターゲットたるお客さんの行動の特徴を知ることによって、売り物の魅力を最大限に引き出すための最適な商品配置や販売方法をとることができるのです。

では、売りださなければならない商品が“自分自身”だとしたらどうでしょうか。

当然のことながら、アピールするターゲットに対して“自分自身”という商品を少しでも魅力的に見せたいと誰もが思いますよね。しかし、ターゲットとなる相手が何を考えているのか、何を求めているのかを理解していなければ有効に自分をアピールすることはできません。

せっかく大学生活の中で勉学に励んだり、海外留学をしたり、インターンをしたりして自分自身の能力を高めたとしても、それをターゲットに伝わるように有効なアピールすることができなければ意味がなくなってしまいます。

“自分自身”という商品をアピールしなければならない機会はたくさんあります。多くの大学生にとっては、自分を魅力的に売り出さなければならない最も重要な機会として就職活動が当てはまるでしょう。

就職活動では、自分が就職したいと思っている企業に対して、いかに自分が高い能力を持っているかを示すだけでは不十分です。自分の能力がどのような形でその企業にとって役に立つのかをも示さなければ、企業にとって必要な人材であると認めてもらうことは難しいのです。

自分自身を磨いてよりよいものにするのはもちろん、それを最も魅力的に見せるための方法をとるためにターゲットがいかなるものを求めているかについてよく知ることもまた、とても重要なことなのです。

(記事作成:吉田 圭佑   記事編集: 和田有紀子

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