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キリスト教?仏教?神道? ~今さら聞けない、世界の宗教・日本の宗教の基礎知識~

記事作成:   記事編集: 和田有紀子 | Global |2014.05.30

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◆日本の宗教基礎編~神社とお寺の違いって何?~

まずは日本から!ということで、みなさん神社とお寺の違いってわかりますか?

鳥居がある・ない、お墓がある・ない、色々とありますが、根本の違いは、「神様を祀っているのか」それとも「釈迦もしくは仏陀の墓を祀っているのか(お寺によくある塔はお釈迦様のお墓)」です。また、巫女さんがいるのは神社で、「天満宮」は菅原の道真をを祭神とする神社のことです。(ちなみに、島根県にある出雲大社は、年に1回日本中の神様が集う神社なので、出雲では10月を「神無月」ではなく「神在月」と呼びます)

しかし、周りを見てみると、お墓がある神社もありますがなぜでしょう?
それは、日本は昔、神道の神様と仏教のお偉いさんが「同じもの」「姿が変わったもの」と認識され、神道と仏教が同一視されていたからです。

つまり、「日本の神々の正体は仏であって、仏が変身して古代日本に神として出現してただけ。だから神様と仏様を同時に拝んでも全然問題ない!」

といったように捉えられていたのです。

◆キリスト教編~それぞれの宗派の違いって?~

日本人にはなかなかなじみのないキリスト教ですが、一口にキリスト教と言っても大きく分けてカトリック、プロテスタント、ギリシャ正教の3つの宗派に分かれます。
キリスト教徒は3つの宗派を合わせて世界で16億超と、イスラム教やヒンドゥー教を抜いて世界で最大の宗教です。西方教会に分類されるカトリックとプロテスタントの最も大きな違いは、何に権威を置くかという観点から捉えることができます。

カトリック
神>教会>聖書>信者
プロテスタント
神>聖書>教会(信者の集まり)

このようにカトリックでは教会が非常に重視され、その教会の頂点としてローマ教皇が君臨しているのです。一方、プロテスタントは、カトリックの教会重視のあり方に違和感を感じた人々が擁した新たな宗派で、個々の人々が聖書を読むことで救いを得ることを重視しています。
また、東方諸国で広まっているギリシャ正教(正教会)は、神には同一の本質を持ちつつも互いに混同し得ない、区別された三つの位格、すなわち「父なる神」と「子なる神(キリスト)」と「聖霊なる神」があると考える「三位一体」の考えを根本とています。日本でも小泉政権の際に頻繁に聞かれた「三位一体の構造改革」は、もともとこの三位一体から来ています。

◆仏教編~上座部仏教と大乗仏教の違いとは~

日本史を勉強したことのある人は、上座部仏教(小乗仏教)と大乗仏教という二つの大きな考え方があることをきいたことがあるのではないでしょうか。この、上座部仏教と大乗仏教の違いは何なんでしょうか?

それは、「個人の救済」を目的にするか、それとも「大衆の救済」を目的にするか、です。もともと仏教は「世俗の苦しみから逃れるにはどうしたらいいか」と追求した宗教です。
仏教はその苦しみの本質を「執着」だと捉えています。

この世のすべての現象、実体はどんなものでも、必ず滅びていきます。これはどう考えても真理であり、永遠に存在するものなどないにも関わらず、それがまるで永遠に存在するかのように錯覚したり、守ろうとしたりして執着するから、我々人間は苦しむのだ、ということです。(これは有名な平家物語の最初に出てくる「諸行無常」の意味です)
この執着を捨てよう、すべては無常であるということを確実に認識する為の方法論の集大成が仏教だと言えます。

しかし、これを実践するのはとても大変です。厳しい修行をしなければいけません。そこで生み出された考え方が大乗仏教です。大乗仏教の考え方は既存の考え方はとは違います。簡単にいえば「個人が修行する事よりも、修行して悟りを開いた仏陀を崇拝、礼拝する事で、その袖にすがって助かろう(他力本願)」ということです。

◆神道編~日本の神道の特徴とは~

日本になじみのある宗教として、仏教の他に神道(しんとう)はご存知でしょうか。名前は聞いたことあっても詳しくは知らない…という方が多いかもしれませんね。

神道は古くは縄文時代から古墳時代にかけて形成された宗教で、イエス=キリストのような開祖は存在せず、あらゆる自然現象に「神」の存在を見出すため、「八百万(やおよろず)の神」と呼ばれます。神道の定義はとても難しいですが、簡単にいうならば、「良いもの、悪いものを含め、異常なものを祀り、なだめる」という考え方を持ったものだと考えられます。(これは本居宣長の定義を参考にしています)

ここでのポイントは、「悪いもの」も祀るということです。日本の神道は「悪いもの」を祀って、なだめることによって、善なるものに転化させようとします。
しかも、基本的に「異常なもの(人知を超えているもの)」はなんでも祀る対象になります。従って、他の宗教の神様もあまり違和感もなく、自分たちの祀る対象に加える、という柔軟性を持っています。これは、他の宗教にはあまり見られない神道特有の特徴です。いい意味でもわるい意味でもなんでもありの宗教なんです。

しかし、この神道は明治時代に大きく変わり、新たに国家神道というものが生まれます。
国家神道とは、天皇を一神教的に祀り、ある意味キリスト教のような排他性を持った宗教です。つまり、国家神道と神道は全然違うものなのです。

参考:仏教、神道、儒教、集中講座「井沢元彦」

(記事作成:   記事編集: 和田有紀子

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