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【いまさら聞けない!】今イスラエルとガザで起こっていることとは?歴史的背景もわかりやすく解説!

記事作成: 和田有紀子   記事編集: 和田有紀子 | Global |2014.07.28

7月8日から始まった、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘。日本にいると遠い世界の話のように感じますが、いまだ終結を見せない争いに、全世界が注目、停戦をさせようと動いています。今回はそのイスラエルとガザとの争いについて、何が起こっているのか、そしてそもそもどうして勃発したのかを根本からわかりやすく解説します。

「ガザ地区」とは

ガザ地区とは、中東のシナイ半島の北東部、東地中海に面して存在する帯状の地域のことを指し、現在はパレスチナ自治政府の統治下に置かれています。総面積約360km2(東京23区の約6割の面積)の地域に、150万人ほどの人々が居住しています。
現在ガザ地区に住む人々の3分の2は、1948年の第一次中東戦争によって発生したパレスチナ難民およびその子孫ですが、現在のところ検問所はイスラエルとエジプトの管理下にあるため、事実上イスラエルに封鎖されており、ガザ地区の住民は自由に外に出ることはできません。
このパレスチナ自治政府ガザ地区を実効支配しているのが、「イスラム組織ハマス」と呼ばれる組織で、ユダヤ教徒の国であるイスラエルと古くは19世紀から対立しており、これまでも紛争を繰り返してきました。

ガザ
(外務省HPより)

イスラエル、パレスチナの対立の歴史的背景とは

そもそもの争いの根源は、19世紀のシオニズム運動の高まりに始まります。
高い知識や優れた技術を持ったユダヤ人は、旧約聖書の出エジプト記によると、古くは紀元前13世紀から迫害され、以後世界中に子孫が散らばっていきました。しかし19世紀になると、欧州などで迫害されたユダヤ人が、ユダヤ人差別・迫害の究極的克服をユダヤ人国家の建設によって達成しようとする運動(シオニズム運動)起こし、世界中からユダヤ人が「約束の地パレスチナ」に移住し始めました。しかし、そのころパレスチナにはイスラム教を信仰するアラブ人(パレスチナ人)が住んでおり、ここから度重なる衝突が始まりました。

列強に思惑に翻弄される運命、そしてイスラエルの建国

パレスチナは当時オスマン帝国に支配されていましたが、第1次世界大戦が始まると、英国は戦争に勝つために、ユダヤ、アラブ双方を見方につけようとして、どちらにも国家を建設してよいと約束をしました。当時世界を支配していたのは、米国でもなく英国でしたので、英国が許可をするということは、世界が認めたようなものです。しかし英国はその裏で、中東に勝手に国境線を引いて領土を分割し、結局パレスチナは英国の委任統治領となりました。

その後第2次世界大戦の際にナチス・ドイツのホロコーストが起き、世論はユダヤに同情的になりました。その流れのもと、国連は1947年にパレスチナにユダヤ国家とアラブ国家を樹立する「パレスチナ分割決議」を採択しましたが、ユダヤ人に50%以上の土地を与える不平等な内容で、アラブ側は拒否。決議に従って48年にユダヤ側はイスラエルを建国しましたが、反抗したアラブ諸国はイスラエル側にすぐさま戦争を仕掛けました。これが第1次中東戦争です。

パレスチナ
今回の争いが起こった原因とは

2012年に停戦協定を結んで以降、一旦の収束を見せていたイスラエルとパレスチナですが、今年6月にイスラエル人少年3人が誘拐され、遺体で見つかった事件が起こり、イスラエル側は「ハマスが犯人」と断定し、数百人のパレスチナ人を逮捕し容疑者の家を爆破しました。7月にはパレスチナ人少年がイスラエル人に誘拐・殺害される事件も起きた。怒ったハマスは、ガザからイスラエルへのロケット弾攻撃を開始したものの、イスラエル軍の圧倒的な軍事力により事態がエスカレートし、27日現在ガザ側では1000人以上の死者が出ています。

犠牲は市民。『人間の盾』とハマスを非難

ガザ住民の多くは現在のイスラエル領を戦争で追われた人たちなので、イスラエルから武力で故郷を取り戻そうと訴えるハマスには一定の支持があります。
ハマスはかつて、イスラエル人へ対し自爆テロを行っていましたが、イスラエルの境界封鎖で通行が不可能になってからは、代わりにイスラエルへの進入用トンネルを掘り進めてきました。「自衛のため」として攻撃を続けるイスラエルは、今回の地上戦トンネルの破壊を狙っていますが、出入り口が住宅街にあることも多く、付近の人が空爆や砲撃の巻き添えになっています。また、イスラエルからの空爆も軍事幹部や政治幹部を狙ったものが多いものの、それらの要人は他へ避難しており、地上に残った市民が空爆の犠牲になっているのが現状です。

まだまだ遠い停戦への道のり

これまでに、ケリー米国務長官や(パン)国連事務総長が現地入りし調停を呼びかけていますが、双方とも介入してほしくないという姿勢を崩さず、停戦には応じていません。パレスチナ自治政府がトルコやカタールに停戦への協力を要請していたり、イスラエルと平和条約を結んでおり、2012年の紛争時にも停戦を仲介したエジプトが今回も働きかけを強めていますが、停戦案は今もなおまとまっていない状況です。とてもデリケートな問題ではありますが、どうか一日も早く争いが終結し、無実の市民が血を流すことがないことを祈るばかりです。

いかがでしたでしょうか。普段耳にはするけれどもなかなか内容まで知ることは難しい今回のテーマでしたが、少しはわかっていただくことができたでしょうか。グローバル・イノベーション ナビでは、こうした「いまさら聞けない」ことをテーマに、今後も記事を執筆してまいりますので、気になるテーマなどございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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(記事作成:和田有紀子   記事編集: 和田有紀子

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