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【企画・マーケティング志望者必見!】日本一のマーケッター佐藤義典さんインタビュー

戦略的に自己分析をするには?就活生なら読んでおきたいインタビュー

記事作成: 佐々木 凌   記事編集: 和田有紀子 | Innovation |2014.08.07

マーケティングコンサルタント/ストラテジー&タクティクス株式会社代表取締役社長

佐藤 義典(さとう よしのり)

早稲田大学政治経済学部卒業。NTTで営業やマーケティングを経験後、米ペンシルバニア大学ウォートン校にてMBAを取得。その後、外資系メーカーにてガムのブランド責任者としてマーケティング、営業、開発、製造などを統括。外資系マーケティングエージェンシーでは、営業チームのヘッドなどを歴任。
主な著書に『図解実戦マーケティング戦略』(日本能率協会マネジメントセンター)、『新人OL、つぶれかけの会社をまかされる』(青春出版社)、『白いネコは何をくれた?』(フォレスト出版)などがある。また、無料メルマガ「売れたま!」の発行者としても知られる。

学生インタビュアー

佐々木 凌(ささき りょう)

慶應義塾大学政治学科1年、18歳。中高時代に読売新聞のジュニア記者として活動し、ノーベル賞物理学賞受賞者の益川敏英さんや、ユニセフ大使のアグネス・チャンさん、料理研究家の服部幸應さんにインタビューをした経験あり。
大学時代の目標「たくさんの人と会う」を叶えるためgiプロジェクトインタビュアーを始め、今回が初インタビュー。

大学生が戦略的に就活を行うには?

佐々木「まず初めに、佐藤さんはマーケティング戦略のコンサルタントでいらっしゃいますが、佐藤さんの考えるマーケティング戦略について教えて下さい」

佐藤「マーケティング戦略は様々ありますが、私が10年ほど前に考え出したのが、戦略BASiCSです。それまでの理論をまとめて使いやすくし、さらに孫子の兵法などの考え方も取り入れて完成させました」

「戦略BASiCSとは以下の6つの言葉の頭文字を取ったもので、マーケティングの際にこれを考えることでより効果的なマーケティングができると考えています。経営戦略の基本という意味も込めてBASiCSと名付けました」

佐藤さん
(©ストラテジー&タクティクス株式会社 禁複製・無断転載)

佐々木「佐藤さんは、これは商品を売ることだけでなく、人生すべてで役に立つものだとお考えですが、それは例えば恋愛でも役立つものなのでしょうか」

佐藤「マーケティングができればモテる……というわけではもちろんありません。ですが、マーケティング戦略はお互いの良さ、強みを理解しあって、両者が得をする、いわば相思相愛の関係になることを目指します。これは、恋愛も同じだと思っています」

佐々木「なるほど。では、具体的に大学生が、『戦略BASiCS』を活かせるのは、どのような場面においてでしょうか」

佐藤「一番は就職活動の時でしょう。多くの学生は面接で自分の今までの経験ばかりをアピールしがちですが、社会人から見ると21~22歳の経験なんて知れています。それよりも就活で大切なのは『自分がやりたいことと、会社がやりたいことが一致しているか』を考えることです。そして、会社がやりたいことは何かを分析し、自分がやりたいことは何かをはっきりさせるために、戦略BASiCSは非常に使いやすいツールです。就職活動における戦略BASiCSは以下のようになります」

Battlefield:競合する学生はどんなタイプか
Asset:自分独自の経験・能力は何か
Strength:Assetに基づいた、差別化ポイントはどこか
Customer Segment:採用する企業のニーズは何か
Selling Message:面接で強調するキーワードは何か

「また、どの授業を履修すべきかにおいてもそうですが、大学生に限らず人生は選択の連続です。その時、正しい判断ができるかにおいても、経営戦略が重要になってくると考えています」

佐々木「社会人になってから身に着けたのでは遅いのでしょうか」

佐藤「実際に仕事などで、経営戦略を扱うのは30代・40代になってからでしょう。ですが、この能力は勉強した時間に対して、y=xのような比例的に伸びていくものではなく、蓄積・経験により伸びが速くなっていくものです。だからこそ、少しでも早く始めた人が有利と言えると思います」

佐々木「社会に出てからのことも考えて、学生のうちから身に着けておくべきということですね。では、どのようにしてどうやって身に付ければよいのでしょうか」

佐藤「本を読んで試す、これに尽きると思います。まずは本を読んで知識をつけることです。MBAで得られる知識は、実は日本の本屋で売っている本にすべて書いてあります。しかし、知識だけあってもそれを実行しなければ身につきません。そして、失敗してもいいからとにかく試せるのは、学生の特権だと思います。アルバイトなどで経験を積み、自分の強みとは何か、自分には何が向いているのかを探ってみてください」
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(「白いネコは何をくれた?」 佐藤義典著、フォレスト出版)

佐々木「佐藤さんは、名門校のアメリカ・ペンシルバニアウォートン校でMBAを取得された経歴をおもちでいらっしゃいますよね。先ほど知識だけなら日本の本屋で簡単に手に入るとのことでしたが、実際に海外の学校で学んだからこそ得られたことは何かありますか」

佐藤「もちろん沢山あります。まず1つは、天才と言えるような、自分よりもはるかに優れている人たちに出会えたことです。とても刺激になりましたし、これは世界一のビジネススクールと言われるウォートン校で学んだからこそできたことで、日本にいては決してできない経験だったと思います。そしてもう1つは、2年間必死に勉強したことで、自分の位置を知ることができたことです。天才たちと出会って自分の未熟さを感じた一方で、追いつけない差ではないとも感じ、自信につながりました。今でも、ウォートン校での2年間は忘れられないいい思い出です」

佐々木「日本を出たからこそ、世界での自分の位置が分かったということですね。現在の大学生も、留学など積極的に海外に出るべきでしょうか」

佐藤「グローバル化社会である現在においては、今まで以上にそれが必要だと思います。また、日本を離れるからこそ日本の良さ・悪さが分かることもあります。例えば、コンビニに行った時、店員さんが笑顔であるようなおもてなしの心や、蛇口をひねれば水が出るというような当たり前のことまで、日本の常識は世界の非常識なのだということが分かりました。一方で、アメリカに行ったことで、日本人はディスカッションが下手だということも実感しました。日本人は『沈黙は金』と言いますがそれでは世界では通用しません。ディスカッションをするにしても、アメリカではまず相手に自分の話を聞かせることが出来るかが勝負。英語ができるだけではだめです。こういったことは、実際に外国に行かないと分からないことだと思います」

佐々木「ありがとうございます。世界で活躍していくために、文化の違いを知るためにも、海外に出るべきということですね。最後に、大学生に一言なにか助言をお願いします」

佐藤「まだ、自分が将来何をしたいかということがはっきりしていない人も多いでしょう。しかし、自分が本当に好きなこと、本質的にやりたいことは何であるかは、年をとっても基本的に変わらないものだと思います。まずは自分の好きなことを精いっぱいやることだと思います。私の場合、大学時代はディベートに明け暮れ、毎日13~4時間も練習していました。これが今の経営戦略にも活きていると思います。まとまった時間があって、縛りも少ない大学生という身分を最大限利用して、学生でないとできないことに自分の限界が分かるまで挑戦してください」

「また、幅広い人と付き合うことも大切です。『白いネコは何をくれた?』の中にも、悩んでいる主人公が地元を訪れ、自分の原点を探る場面があります。中学生の時の友達などとも積極的に合うようにして、その頃の自分を忘れないようにしてほしいと思います。マーケティングコンサルタントの立場からは、文系の学生も数学から逃げずにミクロ経済を勉強してほしいと思います。文理こだわらず幅広く学ぶことも大切だと思います。そして、最後には一番勝ちたいと思った奴が勝ちます。大学生活も、死ぬ気で頑張ってください」

佐々木「本日は、お忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました」

佐藤さん1

(記事作成:佐々木 凌   記事編集: 和田有紀子

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