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前編:あなたは憲法改正に賛成?反対?~憲法改正の基本について復習しよう!~

記事作成: グローバル・イノベーションナビ編集部   記事編集: | Future |2016.01.29

今年の夏に開かれる予定の参議院議員選挙に向けて、現在国会で憲法改正について議論が白熱しています。

憲法改正?自民党って前から憲法改正がどーのって言ってたよなぁ…なんでまた盛り上がってるんだ?というか憲法改正で何を変えようとしてるの?てかどうやったら憲法って改正できるんだっけ?わかんねー!

という疑問をお持ちの方!今年の参院選がなぜ重要視されているのか、そして憲法改正で何が変わろうとしているのか、見て行きましょう!

前編では憲法の改正に関する基本的な知識について、後編では自民党の憲法改正草案の詳細について解説します。

まずは中学校の社会の復習から!

1.憲法とは?

憲法とは、簡単に言うと「国民の権利や自由を守るために国がしてはいけないこと・するべきでないことを定めた決まり(最高法規)」です。
おそらく皆さんの多くは中学生の時に日本国憲法第25条の生存権の条文「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」を覚えさせられましたよね。
日本国憲法第25条には、この生存権の条文のほかに「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」とあります。国は、国民の生存権を脅かしてはならず、ちゃんと守らなければいけませんよ、と憲法に規定されているわけですね。

憲法と法律の違いは、法律は国民が守らなければいけない規定であり、国が守らなければいけない規定を定めている憲法とは、向いている方向が違うということなのです。
ん?でも憲法で教育・納税・勤労の義務が定められていなかった?結局国民も憲法に縛られているじゃん! という疑問を持たれる方もいると思いますが、実は現在の日本国憲法では、第99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し養護する義務を負う。」とあるように、国民全員が憲法を守る義務というのは規定されていません。

2.憲法改正の手続き

国が守らなければならない規定である憲法、国すなわち国家権力というのは強大であり、一個人で立ち向かえるものではありません。そのため、改正を行う際にはもちろん慎重にならなければならず、憲法改正の手続きには多くのステップがあります。

①憲法改正の発議
まず、国会議員(衆議院議員100名以上、参議院議員50名以上)の賛成により憲法改正案の原案が提出されます。

②憲法審査会での審査
憲法審査会において憲法草案の調査・審査がなされ、過半数で可決されます。衆議院の審査会では50名、参議院では45名の審査員がいます。

③本会議における議決
衆議院・参議院の両院でそれぞれ3分の2以上の賛成で可決され、その後国会から発議されます。

④国民投票
最後に、発議をした日から60日後180日以内の国会で議決された日程において、我々国民のジャッジが下されます。

国会における発議の時点においてもそうですが、国民投票は改正する箇所が複数あればその箇所ごとの案に対し投票を行います。なので「ここは賛成だけどあそこは反対だわ…うわ~どうしよ」と悩む必要はないので安心してください笑

なぜ今年の参院選が注目されるのか?

これまでは中学校の社会の復習でしたが、ここまでくれば今年の夏の参議院議員選挙が注目されている理由もなんとなくわかりますよね。 憲法改正の手続きの③にある衆参の本会議において、三分の二以上の議席数を改憲派が獲得してしまえば、改憲の国民投票までスムーズに行うことができるため、改憲をよしとしない政党の人々からは危険視されているのです。
憲法改正の発議では、衆議院の優越が認められていないので、衆参両院で三分の二の議席数を獲得する必要があるのですね。

政党

2015年12月24日現在、衆議院では定員475名(2014年12月の衆議院選挙より、一票の格差是正のために議席数が5減ることになりました。)のうち、自民・公明の与党が占める議席数は327と、三分の二以上を占めています。
一方で参議院では、定員242名の定員に対し自民公明で135と、三分の二の162名には少し足りていません。
今年の参議院議員選挙では、定員242名の半数121名が改選され、自民・公明の135名のうち59名が改選されます。そのため、自民・公明で三分の二以上の議席を獲得するには今度の選挙で86議席を獲得する必要がありますが、それは難しいと与党は考えているため改憲に前向きな野党勢力と連携していこうと考えているようです。

現在の憲法は日本の現状と乖離が生じている?

与党が中心となり憲法改正を推し進めている理由とは何でしょうか。 自民党の日本国憲法改正草案に対するQ&Aでは、今回の憲法改正の理由については主に

①現状の日本国憲法はGHQ主導のもとで作られたものであるため、国民の自由な意思を反映していない。
②日本を取り巻く現状との乖離が生じている。

という2つのことを言っています。
一方で、安部政権は憲法を改正して、日本を戦争ができる国にしようとしている!という批判もよく耳にしますが、対外的には上記のふたつを理由としているようです。自民党の改憲草案には安全保障や緊急事態について変更が多くあるため、様々な意見を踏まえて、しっかりと議論する必要があるでしょう。

憲法改正に対して議論しよう

憲法改正自体をむやみに恐れるのは愚かですが、満足な議論がなされないまま憲法改正というのもまた危険です。日本の現状を分析し、憲法がその現状・道徳にそぐわないということであれば、憲法改正という選択肢を視野に入れた議論をすべきではないでしょうか。

憲法改正の手続きの最後に国民投票があるように、最終的な判断は我々国民に委ねられています。我々国民が、憲法で何が規定されているか、政府は何を変えようとしているか、規定が変わったらどんな影響が起こりうるか、ということを考え自分自身の意見を持って、今後行われうる国民投票に臨まなければいけません。

後編の自民党改憲草案を見て、何を変えようとしているのか見てみましょう!


後編はこちらから

編集後記

この記事で取り上げたことは憲法改正に関する基本的な仕組みについてでしたが、細かく見てみると忘れていた・知らなかったこともあるのではないのでしょうか。

これからの日本・日本国民全員にかかわる憲法の仕組みについて、しっかり理解して議論していきたいですね。後編の自民党改憲草案についても細かく理解しましょう!

(記事作成:グローバル・イノベーションナビ編集部   記事編集: )

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