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就活解禁!就活生を振り回す経団連とは?

記事作成: 高橋 健太   記事編集: | Future |2016.03.04

3月1日より就職活動が解禁されました。大学3年生や大学院1年生の多くはスーツに袖を通し、たくさんの就活サイトに登録し、説明会に足を運ぶ毎日が始まることとなりますが、今年度の就職活動は日程がこれまでとは違います。

就職活動が解禁されましたね。すでに外資系やベンチャーなどの内定を持っている人もいるかもしれませんが、多くの人はこれからセミナーに参加→エントリー→面接→内定という流れを経て、自分が働く企業を決定することになることかと思います。

今年は3月1日から企業の広報活動が解禁され、6月1日から選考活動が解禁されるため、早い人では6月初旬には内々定(正式な内定日前の採用予定通知)を得ることになります。一方、昨年2015年は3月に広報活動が解禁、8月に選考活動が解禁されており、去年より短期決戦型になったと言えるでしょう。

2014年以前は12月に広報解禁、3月に選考解禁であったので、ここ2年間は毎年就活の選考時期がずれてきていることになります。なぜこのように何度も就活のスケジュールが変わるのでしょうか?

学生を振り回す経団連とは?

皆さん知っての通り、就活のスケジュールが変わるのは、経団連(日本経済団体連合会)が方針を変更しているからです。では経団連とはどういった組織なのでしょうか?

経団連は、終戦直後1946年8月に日本経済の再建・復興を目的に誕生した組織で、多数の企業が会員として所属し、調査及び政策提言などを行っている団体です。
会員としては、企業1329社、業種別全国団体109団体、地方別経済団体47団体が所属しています。一般に日系企業が所属していると思われがちですが、アクセンチュアやドイツ証券、ノバルティス・ファーマなどの外資系企業も経団連に所属しています。

経団連の採用選考に関する指針において、採用選考活動の時期や正式内定日(10月1日)前の誓約書要求をしないこと、留学経験者に配慮すること等が定められています。

しかし、経団連の方針には法的拘束力はなく、広報解禁日以前から新卒採用の選考をしている企業はたくさんあります。インターンで内々定を出す等の“抜け道”もあり、厳密に守られているとは言えない状態です。

そもそも、企業はそのように倫理憲章や方針によって制約を課されるにも関わらず、なぜ経団連に所属するのでしょうか。

なぜ企業は経団連に加盟するのか?

経団連のホームページによれば、経団連の会員になることのメリットに以下のような点が挙げられています。

1.経団連の政策提言に自社の意見を反映させることができる
2.経済や産業の情報をいち早く入手することができる
3.経団連の団体同士のネットワーク

企業とすれば、事業を展開していく上で他社とのネットワークを築いていくための場として利用することができるため、そういった点が重視されているようです。

一方で経団連が行っている活動の一つに政策提言がありますが、経団連と政党の癒着が指摘されており、労働賃金が安いことや、正規雇用の人の割合が少ないことを改善する策が政府からなされないことの原因となっているとの指摘もあります。

また、経団連に入っているメリットを感じない場合、経団連を脱退していく企業もあります。
例をあげると、楽天は2011年に経団連を脱退し、話題になりました。楽天の三木谷社長は当時、経団連は日本の護送船団方式(特定の産業において最も体力のない企業が落伍しないよう、監督官庁がその産業全体を管理・指導しながら収益・競争力を確保すること)を擁護するものであると批判し、「経団連に入っている意味はない」と脱退をしました。

原発の早期再開を求める経団連

原発問題についても、経団連は意見を述べており、震災直後から原子力発電を推進する姿勢を示しています。今年の1月にも経団連会長が柏崎刈羽原発を視察し原発の早期の再稼働を求めており、原発推進を図る政府は経団連の圧力や政治献金によって動かされている部分があるのは否定できないでしょう。

原発の是非についてはここでは議論しませんが、震災直後という原発の是非を判断するには早い時期にそのような姿勢を表明するのは早計と言わざるをえません。

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このように色々と批判の種となる話題はつきない経団連ですが、とはいえ経団連があることで企業同士がまとまり、倫理憲章や環境憲章などの遵守に勤めることで社会全体として企業が守るべき倫理が定着していくでしょう。
企業にとっては先に挙げたようなメリットもあるため、企業にとってはうまく活用していく必要があるのでしょう。

今年の就活は短期決戦

一方で、経団連に所属している経団連と違い、就活時期を何度も変更され振り回されている大学生からすれば、予定を立てづらく文句の一つも言いたくなります。しかし、もうすでにはじまっているものはしょうがないということで諦め、就活に挑みましょう(笑)

今年の就職活動は例年に比べ短期決戦です。
おそらく手当たり次第何十社もエントリーしていると、面接の日にちが被ってしまい全ては受けられないでしょう。本当に行きたいところはどこか、しっかりと見定めて準備をすることが例年以上に大事になります。

シャープが鴻海に買収されたように、今後も外資・日系に係わらず自分の就職する企業がどうなっていくかなどわかりません。少子高齢化も進み、労働人口が減ることで外国からの労働力の流入も進むのではないかと予測され、今後はより労働力の流動化が進んで行くと思われます。

真面目に就活に臨むことは必要ですが、これで人生が全て決まってしまうと考えないこと、周りに振り回されない自分自身の判断軸を持ち企業を選ぶことが大事なのではないでしょうか。

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参考文献

日本経済団体連合会

(記事作成:高橋 健太   記事編集: )

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